「やめろっ…!!!」

「離せっ!!!」

一番後ろを歩いていた蓮と亮が、

ほぼ同時に声をあげた。

あたしたちは、その声に反射するように振り向いた。

あたしは、

「どうしたの!?」

そう言おうとした瞬間、口を布で塞がれた。

そして、だんだんと視界がかすんでいく。

何、これ…??

だんだん抜けていく力と、

かすんでいく視界で、

みんなも同じようにされていることが分かった。

そして、あたしは、

意識を失った。