☆メイside
「メイね、、
、、っと、、、。
小6の時なん、だ、けど、、。
好き、な人、が、いて。」
お兄ちゃんのことを思い出すだけで、涙が溢れてきた。
なんで?
なんでなの?
なんで、涙が出るの?
わけわかんない。
だけど、涙は止まんない。
もう、ゃだぁ…。
お兄ちゃんは、ああいうことする以外の時は、優しかったから、、。
本当に、本当に優しかったから、、。
だから余計に涙が溢れるの。
お兄ちゃんの優しさが、涙を誘うのかな、、?
「、、、メイ」
「、、ごめ、っ。沙、夜。、、ぐすっ、話せ、そうに、ない、、かも。」
「、、メイ」
そう言って、沙夜はメイを抱きしめた。
過去。そう1言で言ってしまうのは簡単。
この事は、もう、過去の事。
少ししか過去じゃないけど、時間的に言うと、過去の分類に入る。
だけど、、メイにとって、メイの心にとって、ただの過去じゃない。
過去として、受け止められないから。
だから辛い。
きっと、過ぎ去った過去だと、自分で感じることができたら、、今よりずっと楽だと思う。
お兄ちゃんとのことは、長く続いた。
ねぇ、メイはやっと開放されたの。
優くんとはかなり前から付き合ってるけど、優くんはメイの体を求めたりしなかったから、、メイを抱いたことがあるのは、今でもお兄ちゃんだけ。
こんなこと全部をひっくるめたその事実を、
落ち着いて沙夜に話せるほど、
メイの心に余裕はなかった。
ごめんね。ごめん。沙夜。
本当にゴメン