☆司side





「部屋帰るぞ、沙夜。」

そう言って、俺は笑った。


笑ったんだ。



その時に沙夜の泣き顔に、新しい涙が流れた。

でも、その泣き顔は、温かさがあった。



―「沙夜、大丈夫?」

ベッドに寝てる沙夜。

可愛いすぎだろ、、、

ついつい見つめまくっちゃうし。


―「俺が作る!」

と、なぜか言ってしまった俺。

ガチャゴト、、ガチャンっΣ

なんて音に隠しながら、青木メイの寮電に電話し、適当に聞くと、、、

『何、なんだかんだで、上手く行ってんのね。あんたも流石に男だわ。安心した。じゃーね!』

とか言われ、、。

結局作り方分かんねぇし。


でも、泣いた烏がもう笑ってて。

精一杯のあいつの強がりと、あいつの照れ屋な優しさを、俺と沙夜で受け止めてあげなきゃな、、なんて思った。


ちょっとだけ焦げたお粥ができて、、。

それなりに上出来だろ。


ぁーん、って食べる沙夜は可愛くて。





「司が好きっ、、、」



なんて言われたら、堪んなくて。


それでも、俺は、強がって、、、



「知ってる」


精一杯、答えて。


彼女は笑う。



「ありがとう」


あえて俺の返事を聞かない沙夜を、抱きしめて、俺はそっと耳元に息を吐いた。




「俺も好き」



安心した顔を見せた裏側で、沙夜は困った顔を見せる。


「聞かないの?」

「沙夜が話せるようなら聞く」


「、、、司」



俺には、沙夜しかぃねぇから。

沙夜しかぁりぇねぇから。



だから安心して??


このまま、俺の傍にいて、、、