★沙夜side
「司、、」
司は、別れたいの?
「、、」
「司」
「、、」
さっきから一度も、目が合わない。
ふいに司は背を向けた。
、、それが司の答えなの?
「もう行けよ」
「つか」
「うぜぇんだよ!!もう黙れよ!!」
「さよなら」
「、、え?」
私も、背を向ける。
「言いたいことって、それ?」
司の声は冷たかった。
「そう。さよなら。」
私は駆け出した。
名前を呼ばれるのが怖かった。
私はもう
司のそばにいられない。
司を裏切った自分を許せない。
司も、許してくれない。
いつもの時間が
いつもと違う。
その夜は眠れなかった。
空いた隣が寒かった。
司。
ただ寂しくて
どうしても泣きそうになるから
あなたに抱きしめてほしい。
一度だけ。
―嘘。そんな調子いいこと、言えない。
ただそばにいてくれることが
私の幸せだった。
でも
もう何もかも
叶わないなら
昨日にはもう
戻れないなら
私は明日を見よう。
明後日、悔いることのないように。