☆司side
優と話して、寮の部屋に戻って、ぼーっとしていたら。
トントン
優しく、小さいノックの音が聞こえた。
あぁ…
ノックの音なんかで、扉の奥にいるのが誰か、分かってしまう。
そんな自分がいやだ。
「司」
トントン、、
「司」
トントン、、
「司。開けて、、」
トントントン、、
俺は、何も言わず、全く動かずに、
ただ、
その、ノックの音の数を数えていた。
「司。いるんだよね?」
トントン、、
「話が、あるの」
トントン、、
「司」
トントン、、
そのノックに、止まらないで欲しいと、願ってしまう。
もし止まったら、俺たちは、そこで終わってしまう…
そんな気がして。
、、いや、これはただの予感なんかじゃない。
俺の、心だ。
終わりに、しないで。