「相変わらず仲いいよね、きみたちは」
「司もな?」
「あー、うん」
仲はいいんだけど。
あんな夢見ると、怖い。
沙夜は俺を探してる。
でも、俺はそんな沙夜に近付けない。
沙夜の居場所も分からない。
「…はぁー」
「どーした?」
「なんでもねーよ」
「気分転換に外出るか」
優と男2人で外に出る。
「あー、寒ぃー」
「もう冬だな」
ちょっと寂しいものがあるけど、2人で歩くと、、
「あれ?沙」
「沙夜ちゃんじゃね?」
「…優。俺に言わせろ」
「知らねー」
確実な沙夜の後ろ姿に近付いた。
「あれ、誰かと一緒だ」
「…兄貴だよ、あれ」
背中に冷たい汗が通る。
「司?平気か?」
頷こうとした、
その時。
「あ、」
「あ、」
俺と優の声がそろう。
…沙夜が、翔さんを抱きしめた。