春。
桜の花びらが 美しく舞っている。
今日は 私の入学式。桜田河高校。
ここが今日から通う私の学校。
桜田河高校は 校舎の外に沢山 桜が咲いてるので 地元で有名だ。
その桜を見ようと 遠くから来る人は少なくはない。
そんな 素敵な高校に通う私の名前は 樋山 瑠璃(ひやま るり)だ。
特にこの高校が良かったなんて理由はない。
しいて言えば 私が桜が好きだから。
春が来たって思えてなんだか嬉しくなるんだよね。
「入学生は体育館に入れよーー!」
先生の声が 外に響き渡る。
私は校門で桜に見とれたままだったので 体育館へと急いだ。
体育館の外に自分のクラスが書いてある紙を見て体育館に入り組別に座る。
そして再び先生の声が体育館中に響き渡る。
「自分の出席番号が何番か紙見て来たな?じゃあ お互いで何番か聞きあって座って!さぁこれがお前らの一番最初の会話や。」
先生はそう言い終わると満足そうな笑みを浮かべた。
最初の会話。
友達が出来るだろうか? といつもの事ながら緊張する。
ドキドキしていると早速 声がかかった。「何番?」
私の事を指差しながら聞いてきたのは男の子だった。
女顔負けってくらいの可愛い男の子。
笑い顔がとても眩しい。
「えと、私は32番。」
私が 答えるとその子は少し目を丸くした。
そして さっき名簿でみたけどもしかして・・・と呟いた後私に向き直り男の子は言った。「俺、夜月 咲っていうんだけど。アンタは?」
さっきの明るさは何処かへ行き 静かに真面目な顔で そう聞かれた。
その真面目な顔つきに。
目つきに。
私はまるで魔法にでもかけられたみたいに動けなくて。
ただただ その子の目を見るしかなかった。
「私・・・の名前は・・・樋山 瑠璃だよ。」
真剣な目に射ぬかれたまま私は答えた。
途端に またあの可愛らしい笑顔に戻った。
そして私の手をとり笑顔で言った。
「俺だよ!咲だよ!ほら・・・小学生の時に家 隣だったじゃん!」
そう言って 私に話かけてくるその子―――――・・・。
違う。
“その子”じゃない私は、彼を――
咲を知ってる。
桜の花びらが 美しく舞っている。
今日は 私の入学式。桜田河高校。
ここが今日から通う私の学校。
桜田河高校は 校舎の外に沢山 桜が咲いてるので 地元で有名だ。
その桜を見ようと 遠くから来る人は少なくはない。
そんな 素敵な高校に通う私の名前は 樋山 瑠璃(ひやま るり)だ。
特にこの高校が良かったなんて理由はない。
しいて言えば 私が桜が好きだから。
春が来たって思えてなんだか嬉しくなるんだよね。
「入学生は体育館に入れよーー!」
先生の声が 外に響き渡る。
私は校門で桜に見とれたままだったので 体育館へと急いだ。
体育館の外に自分のクラスが書いてある紙を見て体育館に入り組別に座る。
そして再び先生の声が体育館中に響き渡る。
「自分の出席番号が何番か紙見て来たな?じゃあ お互いで何番か聞きあって座って!さぁこれがお前らの一番最初の会話や。」
先生はそう言い終わると満足そうな笑みを浮かべた。
最初の会話。
友達が出来るだろうか? といつもの事ながら緊張する。
ドキドキしていると早速 声がかかった。「何番?」
私の事を指差しながら聞いてきたのは男の子だった。
女顔負けってくらいの可愛い男の子。
笑い顔がとても眩しい。
「えと、私は32番。」
私が 答えるとその子は少し目を丸くした。
そして さっき名簿でみたけどもしかして・・・と呟いた後私に向き直り男の子は言った。「俺、夜月 咲っていうんだけど。アンタは?」
さっきの明るさは何処かへ行き 静かに真面目な顔で そう聞かれた。
その真面目な顔つきに。
目つきに。
私はまるで魔法にでもかけられたみたいに動けなくて。
ただただ その子の目を見るしかなかった。
「私・・・の名前は・・・樋山 瑠璃だよ。」
真剣な目に射ぬかれたまま私は答えた。
途端に またあの可愛らしい笑顔に戻った。
そして私の手をとり笑顔で言った。
「俺だよ!咲だよ!ほら・・・小学生の時に家 隣だったじゃん!」
そう言って 私に話かけてくるその子―――――・・・。
違う。
“その子”じゃない私は、彼を――
咲を知ってる。