階段を何にも考えずに ただ ひたすらに駆け上っていく。 「はぁ……はぁ……」 あたしは息切れして あと少しという所で立ち止まった。 ――苦しい。 そういえば、走っちゃダメって 司くんに いつも言われたっけ… でも 今は それどころじゃない。 あたしは 再び階段を上っていった。 ねぇ?司くん… 君は あたしといて 幸せだったのかな?