「司くん……?」
無邪気に笑う美和。
俺が何を考えているかも
知らないで……。
――――ぎゅ。
俺は黙って美和を
抱き締めた。
「どぅしたの?」
心配そうに問いかける君が
愛おしくて
今にも何処か遠くへ
いってしまいそうで……
すごく恐いんだ。
「俺さ」
「…うん」
「守るから」
「ほんと、どぅかしたの?」
「だから…
傍にいさせてよ」
お願い。
ずっとずっと傍にいて。
君を守ってみせるから
だから……
ずっと――――
「……私の方こそ
傍にいさせて下さい」
そう言って
涙を流しながら笑った。
君も
恐いんだね……