連れて来られたのは
屋上だった。


屋上に来ると

昨日起こった出来事を

一気に思い出す。



すると神崎さんは
遠くに向けていた目を
あたしの方へ向けた。



「早速なんだけど……」




神崎さんは
少し俯いたかと思えば
鋭くあたしを睨みつけた。


「工藤くんと別れて」




……。

なんとなく

そんな事を言われる気は

していた……。





でも
あたしだって
司くんを好きなんだから…



「やだっ!」




神崎さんになんて
渡したりしない……!


あたしは司くんの手を

絶対に離さない。