「いつになったら目覚ますん
 ですか?
 もうすぐで3カ月ですよ」
と吾津騎はいった。

「それは、私どもにも・・・
 彼女が生きたいと思えば
 意識は戻るでしょう。」

「そうですか。」
そう言って医師が部屋を出た。

今年も後2カ月、陽那はいつも
寂しそうにしている。


俺がしてやれることも、母親で
ある姫榎に比べると少ない。

「なぁ、姫榎そろそろ目覚ませよ。」
そんな、俺の声も虚しく、ただ病室に
響き渡った。