ん?泰ちゃん?


「あ。やっぱり戻ってきた。」


え?美樹?


「わりぃ、美樹。ちょっと椎香借りる。全部俺から話すわ。」


「うん、そーして。

じゃあ椎香、今日はあたし先帰ってるね!

泰介!がんばんな!」


「おう!頑張るわ!」


…2人の会話の意味が全然分からない。

話が見えない。

涙もすっかり引っ込んで、鼻水をすすりながらあたしの頭には?マークだけが浮かぶ。


「え?え?なんなの?」


わけの分からないあたしを置いて美樹が帰ったあと、静かな教室に2人きりになったあたしと泰ちゃん。


一呼吸おいて、泰ちゃんが話始めた。