それから私達は、これから一年間過ごす【一年四組】の教室に向かった。

教室の中にはすでに沢山の生徒が集まっていた。

派手な子に、地味な子。

チャラそうな子に、真面目そうな子。

タイプは様々。

「ね、ね、さくらあの人カッコよくない?」

舞は興奮気味に私の制服の裾を掴んで引っ張る。

『え?どれ?』

「あの、窓際の一番後ろ。」

ん−−どれだぁ?

『いっぱいいて、わかんないよ。』

「もう…あっ!今、笑った。」

ああ−。あれね。

モテそうな顔はしてるけど…

『タイプじゃないかな。』

「私、超−タイプかもっ!」

『…それはよかったね。』

私は軽く苦笑いをして、自分の席に着いた。

暫くすると、先生と見られる中年の男の人が教室に入ってきた。

【川原先生】は少し話した後、体育館に行くように指示した。