雅とは
手を繋ぐ事も
抱き締め合う事も
キスする事も

何ヒトツ

しなかったけど
愛してたよ

貴方なりに
大事にしてくれてたんだろうね…

「さようなら」

きっともう
二人は戻らない…


雅とさよならしてすぐ。あたしは
昔から好きだった
慶太にやっと
女として見てもらえる様になって付き合った。

慶太とは
あたしが小学4年
慶太が中1の頃から
知り合いであたしは
いつもいつも
好きだった

雅と付き合ってる時も
慶太への気持ちは
いつでも在った。


その慶太が
中学生になったあたしを女として…
彼女にしてくれた。

本当にシアワセだった
本当に嬉しかった

雅の時には人生最大の
恋だとか言ってた
くせに…

嘘ばっか…

慶太に気持ち
言われる方が数倍も
あたしは嬉しいんじゃん

だって…
泣いてるもん…
あたしが…
泣いてるもん…

雅の時は
焼きもちやく時くらいに泣いだけ…

慶太だと…
只、“恋人”に
なれるってだけで
あたしの頬を
涙がつたう…。

「おいおい〜」
「ヒック…慶太ぁ〜」
「どした?泣くなよ」
「…だって〜だって…」

“嬉しいんだもん”

慶太はあたしを
抱き締めた。
大きな腕を回し
抱き締めてくれた。

「美也…」

自分の名前を
慶太がよんでる…
慶太が…慶太が
呼んでる…。

あたしは
確かめる様に
慶太を抱き締めた。


あたし達は
毎日会った。

雅の時とは
違うの…

寂しい時も
いつも一緒…

楽しい時は
勿論一緒…

そんな時間が
本当に本当に
シアワセだった。

付き合って
一週間…
慶太の家に行った

彼女になってから
5回目の慶太の部屋

友達として
行ってた頃とは
空気が違う…

部屋に入れば
すぐ甘い空気が取り囲む