怖いんじゃない。
これはきっと、武者震いってやつ。
私がギュッと震える手を握り合わせていると、ナライは力強く先を歩きだした。
「俺が先頭に立って歩くから、次が実雨ちゃんね。そんで皐月!」
「う、うん!」
「……」
余裕なく頷く私と、無言で頷かない皐月さん。
それでもナライは皐月さんを気にかけることなく歩き出すと……
バチィッ!!
「イテェッ!!」
さっき、上から落ちた時と同じ、電気が流れたような音が聞こえ、それと同時に先ほどとは比べ物にならない閃光が飛び散る。
ナライは悲鳴を上げた後、唸りながら地面にうずくまった。