ナライに抱えられたまま、共に目を凝らしながら鳥居を探して、奥へと進んでいると……
『やっと来おったか』
と、ひどく待ちくたびれたかのような太く低音で響く声が聞こえた……と、同時に、
「うわっ!!」
「きゃっ!!」
全身にバチッと電気が流れたように痺れが走り、私とナライは地に落ちた。
「っ……!なんなの、さっきの……」
数十メートル上から急に落下。
私は顔をしかめて、衝撃で痛みが走った腰を抑えた。
……でも、落下した割には……平気だったり。
どうしてだろう、と疑問に思い、首をひねっていると……
「全く……何事かと思えば」
「え?」
細くて高い、聞いたことのある声がして、私は声の方へ振り向いた。