この二人は絆が温かい。
ウタクと皐月さんは絆が深い。
ただの主従関係じゃないよね。
しっかりと繋がりあった……家族みたいな関係。
私が胸に和やかなものが溢れるのを感じながら二人を見ていると、ナライがこちらを振り返った。
「もうヤマジのことは放っておいて、行こう!実雨ちゃん!」
「ありがとう、ナライも……ヤマジも!」
お礼を言うと、ヤマジは微笑んで頷き、ナライは「もういいって!」と照れながら、手を差し出した。
「俺の力で大神様のところまで行こう。その方が早いから!」
「よろしく」
ウタク……どうか、無事でいて……。