私が小学3年生のとき


私はいきなり
幼稚園生の時に
言われた事を思い出して
お母さんに尋ねてみた。


台所で夕ご飯の
仕度をしていたお母さんに
2階から台所に向かって


「おかーさーん!」


「どうしたの?沙衣」


「あのさ
私が幼稚園生のときに
大人になったら言うって
言ってた事ってなに?」


ピタっと
野菜を切っている音が
止まった。
そして
沈黙が続いた。


「あー
それね…
沙衣に話さなきゃね…
とりあえず座りなさい。」


私は
指示通りに座った。


「…」


「…」


「お母さんね
沙衣にお願いがあるの」


「なに??」


「沙衣には
恋愛をして欲しくないの」


え…?
ほぼ誰もが経験する
((恋愛))をするなって?


「ふざけないで!」


私は怒鳴った。
お母さんは
泣いてた。
なんも言わないで
ひたすら泣いていた。


「私だって
恋愛してみたいよ!!
友達だって
誰かを想ったりしてるんだよ!?
その好きな人のおかげで
自分が綺麗になったり
優しくなったりしてるんだよ!?
自分が見る世界が変わる!!って
皆そう言ってる。
私はただまだそうゆう人が
出て来てないから
片思いとかわからないけど
いつかしてみたいのにさ
なんでそうゆう事言うの?」


お母さんが
泣いてるのなんて無視して
ひたすら怒鳴った。