コクリと頷いた俺は
おばさんと2人で病院の待合室まででてきた。

あまり、いい話ではないのだろう。

麗花もだけど、思ってること
顔にでるからな。


「大樹くん。麗花の病気のことなんだけど、
また進行し始めたらしいの。

最近は薬でおさまってたんだけどね。

大樹くんとか紗英ちゃんが帰ったあとは
元気もなくて…」


…ほら、やっぱり。


麗奈の病気がよくなったなんていう

淡い期待は絶望へと変わり、

わかっていても

世界が闇に包まれたような

先がみえない世界に

放り込まれたような気がした。


暗闇の中、扉の隙間から零れる

わずかな光さえ失ったような

そんな気さえした。



-麗花は、死ぬんだ。