「…あたしの予想あたったね。」

紗英はほんの一瞬、俺の方を見ていた。

でも、すぐに視線はベッドへと動いた。

「おばさん、お久しぶりです。
麗花、元気だった?」


「もちろん!ねぇねぇ、クラスは今どんな感じ?あたしも早く戻りたいな-。」

俺は黙っていた。

でも、紗英は明るく答えた。

「大丈夫だよ。麗花ならすぐよくなる。
ね?おばさん。」

そうね、とおばさんは言った。

俺にはわかる。

おばさんの笑顔には

辛さが隠されているって。

同じ気持ちの人にしか

わからない感情なんだ。


「大樹くん、ちょっといいかしら。」