12月。
冬真っ盛りの今日この頃。
玄関を開けたら一面が真っ白だった。
「うわっ、すごい雪…」
「滑るから気を付けなさいね」
朝から玄関の周りの雪かきをしていたお母さん。
すごく寒そうだ。
「うん、お母さんも風邪ひかないでね」
「大丈夫よ」
笑ってるけど、頬っぺたが真っ赤だ。
「じゃあ、いってきます」
「いってらっしゃい」
お母さんに見送られ、雪道を歩く。
すでにブーツが雪だらけだ。
やっぱ冬は寒いし、嫌いだな。
夏のほうが好き。
早く冬明けて欲し…
ボスッ
「うわっ」
考え事をしていた私の頭に、突然後ろから雪玉を当てられた。
「もー!しゃっこいなぁ…」
「おはよう璃依!」
そんな元気な声に気付き振り向くと、雪玉を持った玲菜が手を振っていた。
「ちょっと、今のって玲菜の仕業ー?」
「ピンポーン」
ピンポーン、って…。
バレバレだし…。