『きょう、遅くなる。晩飯いい。』
授業中、萌に今日の事をメールする。


『わかった』
すぐに返事が返ってきた。


領が暇をもてあましてるから、きっと萌もそうなんだろう。


何となく授業を聞いていれば、人並みに成績はとれる。
領も萌も。


『バイト?』
『バイトだよ』
萌はきょうもバイトか。


『最近、あいつと会ってるの』ふと、気になって聞いてみる。

『あいつ?東さん?』
『そう』
萌の恋人。恋人?

26、27歳くらいの、どっかの院長の息子、だったかな。


『どうかな。覚えてない』
こいつはほんとに東さん?を好きなのか。


『連絡は』
『どうかな。覚えてない』
東さん?も萌を好きなのか。


ここのふたりは、俺にはわからない。