あまりの強い光に、思わず目を閉じる。
熱い。
熱い光。
次に目を開いた時、そこは果てしなく広がる雲の上。
何度も来ているが、やっぱり絶景だった。
空の上に浮かぶ、雲の上の空。
それは淡いピンク色をしていた。晴れ渡った桜色。
「なんだよ、ここ」
神木先輩が唖然と前に歩み出る。
そこには、白亜色の宮殿が。わたしの遊び場所だ。
この間は、少し奥まで探求し、つい持って帰ってきてしまった。
ポケットの膨らみに触れる。
元に戻せばいい。
元に戻せば元に戻る。
雨はやむはずだ。
「空から行くわよ」
ホウキに乗り込み?、軽やかに飛び上がる。
さすが空の国。
風を自在に呼び寄せるのは簡単だ。
だが……。