板倉のほうを振り返ってみると、月明かりに映し出された板倉の顔は




今にも崩れてしまいそうな、恐怖に怯え何かにしがみつくような、寂しい顔をして泣を流していた。




途端、俺は何かの衝動に駆られ板倉を抱きしめた。




板倉の目の端に溜まった今にも落ちそうな涙を指で拭う。




板倉の手が必死に俺の着物を握っていた。




それが、何故か愛おしくて哀しくなって板倉を強く、優しく抱き締めた。



板倉の過去に何があったかなんてわかんねぇが、今、苦しんでいるなら・・



「大丈夫だ・・・凛。」




俺がいる。








〜土方side END〜