3人で歩いてると、ヘイジさんと剛さんがダルそうに歩いて居た。

私は舞子ちゃんを見た。



「ベイジ呼べよ(笑)」



基槻も舞子ちゃんにヘイジさんに声を掛けさせようとして居る。

私が舞子ちゃんに「ほら!」と言うと、舞子ちゃんは頷いて深呼吸した。



「け、…京滋君!」



舞子ちゃんの声が、初夏のジメジメとした空気を割く。

ヘイジさんはキョロキョロとし、舞子ちゃんや私たちに気付くと、剛さんを引っ張って、私たちの前に来た。



「おはよー、舞子ちゃん!」



ヘイジさんは舞子ちゃんの頭をクシャクシャと撫でる。

癒し系な2人の姿は、私たちを笑顔にしてくれる。



「俺だけ1人じゃねぇかよー!」



剛さんのリアクションも、面白いけど。