葵衣から親友へのイジメによって、傷を負った舞子ちゃんと、基槻のお陰で友達になれた。

まだ、半信半疑だったけど、でも初めて、ここまで安心感のある友達と出会えた気がする。

葵衣は嫌いじゃないけど、ずっと怖かった。

他にも仲が良い子が居るのに、私と居る理由もわからなかった。

それでも一緒に居た私って、何だったんだろう…。

1人が嫌だったから?

でも、舞子ちゃんと友達になれたお陰で、葵衣にすがる理由がなくなった私は、どこか開放的に包まれた。

ストンと床にお尻を付いた。



「遊ちゃんっ?」



「ちょっ、大丈夫?;;」



私に手を貸そうとする舞子ちゃんと剛さん。

私は「大丈夫…」と言いながら立ち上がった。