「小池さん。携帯を見るなとは言わない。けど、利用者さんの前では、止めてくれませんか?」
「いや、さっきも…」
「事情は聞きました。でも、携帯を弄ってて、利用者さんの“トイレに行きたい”とか、“お水が欲しい”というサインを見逃されたら困るの」
「私はバイトですよ?」
「利用者さんからすれば、バイトとか社員とか関係ないよ」
遊の介護に対する姿勢に、俺は脱帽した。
プライベート、俺と居る時の遊とは全く違った。
「だったら私…」
「辞めるんですか?貴方に、この数時間で介護の何がわかったんですか。利用者さんの目を見た?手を握った?辞めるなら、仕事を全うしてからにして下さい。言いましたよね?利用者さんと、会話を楽しんで下さい」
遊は簡単に辞めさせなかった。
「いや、さっきも…」
「事情は聞きました。でも、携帯を弄ってて、利用者さんの“トイレに行きたい”とか、“お水が欲しい”というサインを見逃されたら困るの」
「私はバイトですよ?」
「利用者さんからすれば、バイトとか社員とか関係ないよ」
遊の介護に対する姿勢に、俺は脱帽した。
プライベート、俺と居る時の遊とは全く違った。
「だったら私…」
「辞めるんですか?貴方に、この数時間で介護の何がわかったんですか。利用者さんの目を見た?手を握った?辞めるなら、仕事を全うしてからにして下さい。言いましたよね?利用者さんと、会話を楽しんで下さい」
遊は簡単に辞めさせなかった。