いくら利用者さんとのコミュニケーションの為に、髪色や髪型が自由だとしても…気になる。

私は1号車の人たちを見送りながら、新しい利用者さんについて確認。

“右半身の麻痺で車椅子使用。
脳梗塞から発症8ヵ月。
短気なところありがあります。”



「難しい人そうですね…」



「方麻痺のストレスもあるんじゃないかな」



信子さんは鳴り出した電話に近付きながら言う。

私は2階に上がり、コーヒーメーカーのセットに向かう。

血圧計の電源を入れ、リハパンの残りを確認。



「遊ちゃん、おはよう」



「あ、おはようございまーす」



宮迫さんが出勤して来た。

私は内線で緒川さんにリハパンの買い出しを頼み、エレベーターのロックを解除しに行った。