「てか、南高って制服可愛いし、可愛い子も多いってことで、うちの店でも商品取り扱うと売れるのよね。」


佐藤ちゃんは思い出したように笑った。


確かにあたし達の学校は、世間ではそんな風に評されてはいるけども。



「ねぇ、みんな卒業したら制服いらないでしょ?
リボンでもシャツでも良いから、その時はあたしに売ってよね!」


高く買い取ってあげるから。


そう付け加え、彼女はホクホク顔でこちらを見た。


使用済みのものを売る、古物営業の許可証もないくせに、堂々としているもんだと思う。


まぁ、さすがに唾だの尿だの売ってないだけマシなのかもしれないけれど。



「佐藤ちゃんって抜け目ないよね。」


梢が笑って返した。


コイツはもしかしたら、本当に卒業時には制服ごと売りさばくつもりなのかもしれない。


まぁ、好きにしてくれれば良いけれど。



「使用済みの下着買って、想像で抜いてる男なんてろくなもんじゃないよ。」


肩をすくめた乃愛に対し、



「どっかの巨乳に貢いで絞り取られるよりはマシじゃない?」


梢はやっぱり大爆笑で言った。


狡猾にばかり振る舞っていても、所詮は高校生の浅知恵だ、あたし達はいつか痛い目に遭う日が来ることだろう。


その時まで、きっと底もなく堕ちていくだけの人生だろうから。