「とりあえずうちで良いよね?」


そんな言葉と共に、結香さんのおうちにお邪魔させてもらうことにした。


ワンルームタイプのマンション。


何から何までお世話になりっぱなしだ。


シャワーを浴びて、結香さんが淹れてくれたホットのコーヒーを飲んだ梢は、先ほどよりは落ち着いた様子だった。


けれど、体中に出来た抵抗の痕らしき傷が、目を逸らしたくなるほど痛々しい。



「あたし昨日、あっくんちに泊まったの。」


梢はぽつり、ぽつりと話し始めた。


彼女は昨日、あっくんの家に泊まり、そのまま面倒になって学校を休んだそうだ。


するとどこかに電話をし始めた彼は、「友達が来ることになった。」と言った。


けれど数分後に現れたのは、5人の男達。



「どういうこと?!」


と、声を荒げた彼女に対し、



「こいつらがお前とヤリたいって言うから、セッティングしてやったんだ。」


逃げることさえ出来なかった梢は、結局男達にマワされた。


まるで永遠とも思えるほどの長い時間の中で、あっくんはその様子を見ながら笑っていたのだという。


「お前だって何本も咥えられて幸せだろ?」と言って。


梢が命からがら逃げ出した時にはもう、外は真っ暗闇に包まれていた。


怖くて怖くて、だから乃愛に電話をしたのという。