顔を上げると、
そこにはなんと、元カレ。
げぇー!! と、思うまでもなく、
「おまえ、相変わらずなんだな」
といわれた。
元カレとは、1年付き合って、3年前に終わった。
アタシの気の強さに耐えられない、というのが別れた理由。
別段、未練も無くすんなりとした別れだったけど、忘れた訳ではなかった。
「あんた此処でなにしてんの?」
「向かいのビルで働いてんの」
「いつから?」
「二ヶ月くらい、前」
「へぇ。ぜんぜん会わなかったね」
「普段は会社の中で弁当買うから」
「ふぅん」
変わってないな、と思いつつ、
「まぁ、元気で」
手を軽く上げると、元カレは、
「今日何時まで?」
と聞いてきた。
「は?」
アタシは思わず眉間にシワを寄せた。