充の経験上、一度肉体関係を持つと、女は決まって変化を見せていた。

 急に馴れ馴れしくなったり、あるいは恥ずかしがってみたり。

 一番キツかったのはそれ以降無視を決め込んだ女だった。

 よくあるのは甘えてくるパターン。

 女というものは、自分をさらけ出した男には甘えたくなる生き物だ。

 ……と、認識していた。

 遊び人である充ならではの認識かもしれないが。

 一番先に来たシーザーサラダを取り分けながら、桃香がフッと微笑んだ。

「いいなぁ、木下くん」

「え? 何が?」

「たくさん彼女がいて」