充も一旦シャワーを浴び、歩いて近くの牛丼屋へ。

 まだ8時にもなっていないのに、太陽はギラギラと輝いている。

 今日も暑くなりそうだ。

 歩きながら、充は何度か手を繋ごうと試みた。

 しかし桃香は片手に財布、空いてる手ではしばしば携帯をいじる。

 結局繋げないまま店に到着……。

 席について、注文をし、一息ついたときのこと。

 桃香はきれいな顔をこちらに向けて言った。

「木下くん、今日はデートじゃないの?」

 肩を震わせた充。

 す、鋭い……。