次に目が覚めたのは、早朝だった。

 うっすら目を開けると、ベッドに桃香の姿はなかった。

 部屋にもいない。

 耳を凝らすと、微かにシャワー音が聞こえた。

 どうやら風呂場にいるらしい。

 充は体を起こし、トイレへと向かう。

 エアコンの効いていない部屋は、まだ朝なのに蒸し暑かった。




「朝ごはん食べにいこう」

 そう言った桃香は、昨日よりもずいぶん顔色が良くなっている。

 腫れていた頬もスッキリしたようだ。

 そして髪からはシャンプーの香り。