そんなあたしの変わらない表情も全く気に留めないのはこいつのいい所なのか。単に興味ないだけだろうけど。 「雪乃ちゃんったら、あの上目遣いはヤバイよねー」 廉は悶えるように足をバタバタとさせている。子供か。 「良かったね」 あたしは廉の綺麗な横顔を眺めてから薄く笑った。 廉は、 「あら?ヤキモチ焼かない?」 なんて冗談ジャブをくれたけど。 ヤキモチ?焼く訳ないじゃない。あんたなんかに。