「うん..
 私ね、隣のクラスの祐が好きなんだぁ♪」

「え、そうなの...?!」


祐..

さっき私に話しかけてきた男の子のことだろうか??


「めぐる、さっき話してたよね?」


あ、やっぱさっきの人だ..。


「話してたってか話しかけられただけだよ?」

「あー、そうなんだぁ..
 話かけられたっていいなぁ..」


そのときチャイムが鳴って先生が入ってきた。


「今度は話しかけられても無視してよねっ!?」


そう言って千絵は自分の机に向かった。




私の頭の中は次のチャイムが鳴るまで
祐と言う男の子の
「また会いにくる」
と、千絵の「本当の姿」が離れなかった。







チャイムが鳴った。

何故かそのチャイムに私はビクッとしてしまう。




「めぐるちゃーんっ。」




...!?


さっきの声..
篠原祐。



その声が聞こえた途端、
千絵は席を立ち上がって女子数人のところに駆け寄って行った。