「千絵ってさぁ、
 中学のときから売り、やってんの。」

「売り..?
 嘘.....」

「嘘じゃないよ..。
 それが中2からなんだけどその頃から荒れ始めてさ。
 金儲けてるからって、ヤンキー何人かに高い金払って手下にして、
 気に食わない奴を片っ端から虐めていったんだ..。
 やめろって言った子達も虐めにあった。」

「そ..だったんだ..」


千絵が私に声をかけてきた理由が少し分かった気がする..。
自分の「本性」を知らない私に.....。


「七瀬さんも、気をつけな。」










―次の日。

私が教室に入ると知らない男の子が声をかけてきた。
茶髪に崩した制服、沢山のピアス。
校則違反だらけの格好だった。


「君、七瀬めぐるちゃん?
 俺 篠原祐ってゆーの。」

「..はぃ?」

「隣のクラスだから、また会いにくるわ~。」


そう言って出て行った。



「あ、めぐる、おはよ~!!」

「あ、おは、よ。」


千絵に挨拶されたけど正直昨日のことがあってビクビクしてる。


「どうしたのー?
 早く座りなよっ♪」


千絵は立ち止まってる私にいつものように話しかけてきた。


「あ、ごめんごめんっ」


私は自分の席に座った。


「あのねぇ、千絵に話あるんだぁ!」

「..話?」