―4月。


私は1人の女の子と友達になった。

前の席の子で気軽に話しかけてきてくれたのがきっかけだった。




「初めましてっ!!
 あたし、日向 千絵!
 あなたは?」

「七瀬 めぐる..です。」

「敬語じゃなくていいよ~っ!!
 あ、千絵でいいからねっ、
 めぐる!!」



入学当初友達が出来るか不安だった私は
千絵が話しかけてくれたことが嬉しかった。

趣味も似ていて、
私と千絵は一緒にいることが多かった。




ある日。
千絵が学校を休んだ。

その日にクラスの子から聞こえてきた話し声。


「昨日さぁ、
 千絵、また他のオヤジと歩いてたよー?
 よくやるよね..」

「シッ!!あんま大声で話さないほうがいいよ?」

「あー、そうだった..。」


私はその話が気になってその輪の中に入っていった。


「千絵が..どうしたの?」

「あ、七瀬さん..。
 千絵のこと、しらない?」

「千絵の..こと..?」

「七瀬さん中学違うもんね~、」


この学校はある1つの大きな中学から来る子が多い学校だった。
このクラスも何人か同じ学校だった子がいる。


「あのさぁ、千絵って....。」