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「寒っ…」
「美遊大丈夫?
ほらっコレ巻いとけ」
首に巻かれたのは彼のマフラー
「ありがとー…」
「ほらっ…帰ろ」
そう言って握った手
彼の手も冷たかった
私は葛西美遊(カサイ ミユ)
大学生
隣にいるのは
御本柚希(ミモト ユズキ)
同じく大学生
私より2歳年上なんだけどね
私たちは今日でちょうど
付き合って2年が経っていた
「…んじゃ…
送ってくれてありがとう
マフラーも。」
「いや。美遊が風引かないほうが
大事だろ?」
「ありがと…
んじゃーおやすみ。」
そう言って家に入ろうとした
「美遊!」