20XX年12月12日


やぁぁっとテスト終わって今日から部活ー。

テストはいつもよりちょい悪いくらい。

そんなに病気は影響されなかったけど、やっぱちょいちょい思い出せなくなってた。

帰りに城島捕まえた。

「ネクタイ帰せ。」

ないと仲出に怒られんだよ。

「ここじゃあれだし、トイレ行こうぜ?」

「めんどくせぇ。」

「良いから。」

腕を掴まれて引きずられながら歩く。

「琉生、どこ行くんだよ?」

「ちょっと借りてくねー。」

万里弥が話しかけてきたら、城島のやつ肩組んでくるし。

俺はそれを振り払いながら、すぐ戻るから待ってて、って言って教室をでた。


「すぐ戻るなんて守れねぇ約束すんなよ。」

「……ネクタイ帰せ。」

手ぇ出したらトイレの個室に入れられた。

「んだよ、」

「こないだのこと黙ってろよ。」

「お前もな。」

これで終わりと思ったら、急に手首掴まれて無理やり袖捲られた。

「ちょっ、止め……っ!!!」

「何でこんなことしてんだよ。」

城島に真面目に見られたらなんか困った。

「……お前には関係ねぇよ。」

こっちはテスト勉強で寝不足なんだよ。

まじほっといてくれー。

そんな俺の態度が気にいらなかったみたいで手首舐められた。

傷開いて血ぃ出てきたし。

「まじでやめろ………っ。」

「このまえ殴ってきた仕返し。」

嫌って言っても止めねぇし、貧血やら寝不足で力入んねぇし、血ぃ出てきて痛いし。

無理やり犯されてる気分。

嫌なこと思い出すじゃん。

解放された時にはもう死んでた。

便器に座ってチーンと。

「俺が犯したみたいじゃん。」

「………。」

そうだろ。いや、違うけど。

俯いてたら顎掴まれてキスされた。

ビックリしてたら舌入れてくるし。

血の味がして気持ち悪い。

よく舐めるよ、こいつ。

「ふっ、ん……やめろ、って…城島!!!」

押しのけようにも力が入らねーんだよ。

「理人。」

「は…?」

「理人って呼んでよ、琉生。」

耳朶噛まれてぞわわわってした。

「なんで…」

「呼ばなきゃ犯すー」

「理人。」

なんなんだよ、こいつ。

名前で呼べば嬉しそうに笑うし。

「俺、お前のこと気に入ったかも。」

シニカルに笑う理人。

めんどくせぇ奴に気に入られたな。