20XX年11月30日


今日、晩御飯食べてから美里と貴央と家族会議みたいなのした。

離婚するんだって。

やっとかって感じだよ。

「今までごめんね。」

「うん…。」

まぁ、美里独りで育てんのも金銭的にも大変だしね。

「とりあえず仕事見つけて、住むとこ決まるまで実家に帰ろうと思うんだけど。琉生はどうする?」

「うーん………。」

美里と親父なら、そりゃ美里についてく。

でも、ばぁちゃん家って遠いんだよなー。

今の学校は通えないから、転校か学校は行かないか。

どうせ、このままじゃ病気が進行して卒業どころか部活引退まで学校にいれるか分からない。

………でも、出来ることなら、今はまだみんなとバスケしてたいなぁ。

「俺は新しく住む所が決まるまでここに居ようと思うんだ。」

「え?」

「貴央や琉生も仕事や学校があるでしょう?だから新居はここからあまり遠くない所が良いと思ってるの。」

「で、琉生もここに残らねぇ?まだ今の学校でバスケしてたいだろ?」

「うん。」

「美里いないし、親父のこともあるけど……。琉生が大丈夫ならもう暫くこの家に居よ?」

「美里は……?」

「新しく住む所が決まったら絶対に迎えにくるわ。」

そんな感じでまだ暫くこの家にいることになった。

んで、家族会議終わってから貴央が部屋にきた。


「なんか、最近ずっと親父に無理やりされてたらしいんだ。」

「は?」

「美里。」

俺は確かに出来の悪い息子だよ。

でも美里はお前が愛した女だろ?

一生守っていくって誓った女だろ?

なのに、なんでそんなことすんだよ。

本気で親父をぶっ殺したくなった。

「私に何しても良いから、お願いだから琉生には手を出さないで。ってずっと言ってたらしいよ。」

言われてみれば最近マシな気がする。

気絶するまで殴られないし。

「琉生に死ねって言われてもう我慢の限界になったったんだって。」

「そっか……。」

俺のためなんだね。

「じゃあ、俺は美里と一緒にばあちゃんとこ行った方がいいかな?」

「いや、お前は自分のしたいようにしな。美里もそれを望んでるよ。」

「………わかった。」

俺はまだ万里弥やみんなとバスケしたい。

引退したいし卒業したい。

でも病気とか家庭の事情とかあるし、どっちみちいつまでも一緒に居れるわけじゃねぇんだよな。

一日でも長くみんなとバスケしてたい。