隆にも話した。隆は泣いてた。

でもわかってくれた。

次の日から治療は終わった。

むくみも吐き気もなくなった。

ちゃんと隆と話せてる…

幸せだった。病気になって初めて

幸せを見つけた。

−誕生日当日−


あたしは誕生日当日隆を待っていた。

でも何時になっても隆は来ない。

…不思議と寂しくなかった。

だって…きっと死ぬときは1人だから。

隆が来ないまま夜の9時になった。

面会時間も終わってあたしは寝た。

10時過ぎくらいに物音に起きた。

あたしが目を覚ますと病室が

プラネタリウムみたいになってた。

隣には隆がいた。

「…隆……」

「遅くなってごめん。誕生日おめでとう

このプラネタリウムの探すの時間

かかっちゃってさ…」

「…なんで」

小さな光が本当の夜空を作っていた。

「みさきがいつも寂しそうに

外見てたからさ。だから…空

見せたかった。」

…隆知ってたんだね。

それに…どれくらい夜空を見て

なかったんだろう……。

星ってこんな綺麗だったっけ?

本物の夜空じゃないけど嬉しかった。