ご飯はすでに炊飯器にセットされていた。
よし、カレーを作ろう。
カレーの作り方。
まずは食材を洗って……適当に切る。
それから食材を鍋の中に入れ、水を加える。
点火。
食材が煮えた……と思うところで、カレールーを入れる。
それからこまめに鍋を混ぜる。
これで、よし。
とろみの付いてきたカレーは……じゃがいもが見当たらない。
うん、じゃがいもはちゃんと入れたよ?
「ただいま」
本当に夕飯の時間までに帰ってきた。
玄関まで行って、カクさんを出迎える。
カクさんはいつもの笑顔。
そのカクさんに向かって、
「……おかえり」
いつもとは逆の立場が、少しくすぐったかった。
「このにおいは……カレー?カナコちゃんが作ったの?」
「はい!」
がんばって作ったから。
「へえ、楽しみだな」
カクさんはそう言ってくれた。
皿にご飯を盛って、カレーをかける。
二皿。
わたしとカクさんの分。
その間、カクさんは他の食器の準備をしてくれていた。
食卓に着く。
まずは、
「……カクさん、食べてみてください」