あの、中庭でのことがあってから、悠里くんとは一度も話していない。

私がサボっても探しに来ないし、廊下や教室ですれ違っても目も合わせない。


もうすぐ2週間くらいか。


自分から言い出したことだけど、なんか寂しいし、悲しいな。


「……つまんない、」


小学生の時から団体行動は苦手だった。ずっと、独りでいるのが当たり前だった。


なのに、高校に入って悠里くんが構ってくれるようになって、独りでいることが少なくなっていたから。

久しぶりに誰とも話さない毎日。退屈だし、つまんなかった。


「あっつー」


今日はなんとなく屋上で日向ぼっこ。夏に近づいてきた晴れの陽は、容赦なく私を焼いた。

コンクリートも熱くなってて、上からも下からも焼かれる感覚にじんわり汗が出る。