「大智が無事だって…分かるまで…っ……泣くわけにはいかねぇって思ってた…っ」
「ごめんね…」
あたしが不安にならないように、泣きたいのを我慢してたんだ。
不安なのは遼も同じだったはずなのに……
「泣いたら…っ…美憂を不安にさせるからっ…」
「……ありがとね、あたしの為に。」
「バカ美憂…」
そう言って涙を拭うと、立ち上がって自分頬を叩いた。
「うしっ、もう大丈夫!美憂、大智が起きたら連絡くれ。俺行くとこあるからっ」
「あ、うんっ。気をつけてね!」
「おうっ」
遼は走って病室を出て行った。
槙のところに行ったのかな…?
そんなことを思いながら、イスをベッドに近づけて座った。
「大ちゃん……」
何だろう…モヤモヤする。
まだ終わってない?
いや、そんなはずはない。
真白以外にも狂羅のメンバーはいるけど…