母ちゃんが出ていった後
また空を見た。
『あっ!!』
そしたら、空には飛行機雲が一本、見えていた。
俺はふと、あの時の事を思い出した。
―『タロちゃんタロちゃん。』
『ん??愛美どうした??』
『あれ見て。飛行機雲見えるよ。綺麗だなぁ。』
『ホントやなぁ。あれ、何処に行くんやろう。』
『あたしも乗りたいなぁ。』
『なら、はよ直さんとな。』
『そうだね。』―
『そういえば、よく一緒に見てたな。』
呟いた途端、涙が流れてきた。
『何で、何でなんや。』
するとまた、ノック音が聞こえた。
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