しばらく歩いて、連れてこられた場所は体育館の裏倉庫。
いつもの定番の場所だ。
もう、ここの殺風景は見慣れた。
景色から目を離して、前にいる先輩たちに目をやる。
・・・今日はいつにも増して大人数だな・・・
あたしってほんとに運が悪い。
それもよりによって今日なんて・・・
怖い気持ちを抑えながら、先輩の前まで歩み寄る。
「あんたさぁ、まだ懲りないわけ?
毎日のように呼び出しされてんのに」
リーダーであろう、一人の金髪の女が言ってきた。
その言葉に便乗して、周りの女たちが笑い出す。
特に面白くもないだろうに、なんで笑えるかがわからない。
応答を考えずに、違うことを考えていたあたしは何も言わずに
ただ一点を見つめていた。