私は昨日“失恋した”。
“いつものように”ヤケになってお酒を飲んで。
“いつものように”酔いつぶれて。
“いつものように”千歳に“慰めて”もらった。
そして、
必然的にイヴもクリスマスも“ひとりぼっち”になってしまった。
“恋多き”女の私には、そんな寂しいことは耐えられない。
だから、千歳と一緒に過ごす。
私の命令は“絶対”だから。
千歳に拒否権はないから。
私にとって千歳は、何でも言うことを聞く従順な“弟”であり、
寂しさを紛らわせるための、都合のいい“男”でもある。
だから、
ここにやって来る―――
……って、
思ってると思うんだ。
千歳はきっと、
何も知らないから。