「っきゃぁあっ!!//あれ、如月くんだよぉっ!!」

「えっ…まじでっ!?…っ…うわー…あれはもはや美術作品だわ…」

「…あれが今年入ってきた1年の如月?…ふぅん…」

「堂々と遅刻しやがって、かっこつけすぎだろ。」


…黄色い声をあげる者、不満を洩らす者。


いや、彼を見たものは


その容姿から目を離す事は出来ないのだ。


―…一方、たくさんの視線を浴びた事を知らない如月 涼太は


呑気に欠伸して校舎に入ると


一年の教室とは真逆の方向へ足を進めていた。