私は携帯をひらいた
 『もしもし。光輝ぃ?冗談はよしてよねー。』
 …光輝。冗談だよ…ね?
 『…は?俺、今日、別れ告げたよね?』
 …あれは、本当だったんだ
 『光輝。かわったね。桜の下で交わした言葉、忘れたの?
 『忘れてねぇよ。』
 …忘れてなくてよかった
 『光輝かわった…ね。』
 『…かわってねぇよ。絢乃がかわったんだよ。もう…電話やメールとか話しかけたりしないでくれ…。』
 ツーツーツーッッ
 …私が変わった?
 なぜ?
 昔と同じだよ?
 やっと自覚したのか、涙がいっぱいでてくる
 『…こうきぃ。…こ…う…きぃーーー。』
 何回光輝って叫んでも光輝は来ない
 私は、いつのまにか、知らない道にでていた
 『絢乃じゃん?』
 誰かが私に声をかける
 『誰ですか…?』
 『うちだよー。同じクラスの莉乃!』
 莉乃…。
 あの、派手でとにかく派手な子だ
 莉乃といえばすぐ分かる
 学年には莉乃は結構いるのだが
 『初音さん?』
 『そうだよ。っつかあ、莉乃でいいし。何か嫌なこと…あったの?相談にのるよ。』
 莉乃にならいえる
 なぜか私はそう思ったのだ
 『あのね…莉乃ぉ。光輝がね・・・』
 私は泣きながら莉乃に全部言った
 『絢乃・・・。つらかったね・・・。あ!そうだ。あさってから夏休みでしょ?ずっと一緒にいようよ?』
 莉乃は思っていたより優しい人だった
 『私といれば光輝の事は少しは、忘れられると思うよ。才加とかに言いにくいでしょ?』
 才加たちには言いにくい・・・
 『毎日、来てもいいの?』
 『もっちろん。私以外に友達とかいーっぱいいるよ。』
 莉乃って本当に優しいかも
 『入ってみる?』
 『うん。』
 私は光輝の事を忘れたかった
 『絢乃ー!紹介するね。こちらが楓!!』
 ロングのハニーブラウンでとてもかわいらしい子。
 『んでぇ、こっちがまみの!!』
 ロングで水色っぽい髪色。大人っぽい子。
 『こっちが、夕貴!!』
 ショートで金髪。男の子みたいな顔立ち。
 『優奈で、みのりで、律でぇ・・・』
 大体20人くらい教えてもらった
 『今日は、このくらいね。全員教えると大変なことになるし。』